旧車のオートマは、程度の差こそあれATF(オートマフルード)が滲みやすいものです。TH350も例外ではなく、駐車したあとに地面へ赤い染みができて気づく方が多い。ただ、ひとくちに「オイル漏れ」といっても、どこから漏れているかで原因も直し方もまったく違います。
この記事では、TH350で特に多い オイルパン と リアシール の2箇所について、漏れる場所の見分け方・それぞれの原因・そして「直したのに再発する」よくある失敗を整理します。
TH350のオイル漏れは「2大箇所」から
TH350の漏れで現場に多いのは、次の2つです。まずここを疑います。
| 漏れ箇所 | 濡れる場所 | 主な原因 |
|---|---|---|
| オイルパン | パンのフランジ・ボルト穴まわり・ガスケット線に沿って | ガスケット劣化・締めすぎ・組み方の失敗 |
| リアシール | テールハウジングの後ろ側・ミッション後端の内側から | シールの硬化+シャフト側の傷・摩耗 |
逆にいえば、「どこが濡れているか」を先に押さえれば、原因の当たりがつきます。次から、それぞれ詳しく見ます。
オイルパンからの漏れ
オイルパンの漏れは、パンのフランジ、ボルト穴まわり、ガスケット線に沿って濡れるのが特徴です。TH350では、パンガスケットの不良や締めすぎが原因として多いとされます。
よくある失敗(かえって悪化させる)
- コルク系ガスケットにシーラントを多用する——盛りすぎるとかえって密着を崩し、滲みの元になります。
- 再締めを繰り返す——増し締めを重ねるとガスケットが潰れきって、余計に漏れが悪化した例が海外でも多く報告されています。
- ボルト穴の“盛り上がり”を放置して組む——過去の締めすぎでボルト穴まわりが盛り上がったまま組むと、ガスケットが均一に潰れず、いつまでも滲みが止まりません。
リアシールからの漏れ
リアシールの漏れは、テールハウジングの後ろ側やミッション後端の内側から始まり、プロペラシャフトの回転で周囲に飛び散ることがあります。床下が広く濡れていると、パンより後ろ側を疑います。
「シールを替えたのに直らない」の正体
長年使うと、シールのリップが硬化して密着力が落ちます。ただ、本当の原因はリアシールそのものより、シャフト(ヨーク)表面の傷や段付き摩耗であることがよくあります。
パンか、リアシールか——見分ける方法
推測で部品を替える前に、まず「どこから漏れているか」を確定させます。手順はシンプルです。
ポイントは、乾いた状態からの「再発確認」が一番確実だということ。すでに広く濡れた状態で見ても、どこが発生源か分かりません。一度きれいにしてから、最初に滲み出す場所を押さえます。
| 最初に濡れる場所 | 疑うのは |
|---|---|
| パンのフランジ・ボルト穴・ガスケット線 | オイルパン |
| テールハウジング後ろ・後端の内側(飛び散り) | リアシール(+シャフトの当たり面) |
まとめ:TH350のオイル漏れは「場所」から
- 多いのは オイルパン と リアシール の2箇所
- パン漏れ=フランジ・ボルト穴・ガスケット線。締めすぎ・シーラント多用・ボルト穴の盛り上がりに注意
- リアシール漏れ=後端から飛び散る。シールだけでなくシャフトの傷・段付きを必ず見る
- 見分けは 洗浄 → 走行 → 最初に濡れる場所。乾いた状態からの再発確認が確実
漏れは「滲む場所」が教えてくれます。場所を正しく読めば、部品も作業も無駄になりません。
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